
上の画像は、映画「マイ・インターン」の一部のシーンです。
アン・ハサウェイ演じるジュールズが、睡眠学者の母親から言われた一言。
「睡眠時間が6時間を切る40歳以下の女性は、7時間眠る人より太る確率が38%も高い」
寝るだけでダイエット効果があるとか、睡眠時間が多いと痩せるとか、色々言われていますが、寝る事が効果的なのではなく、睡眠不足が圧倒的な肥満体質への第一歩だってことを、理解して欲しいです。
では、どうして寝ないと太るのか?を詳しく解説していきたいと思います。
目次
結論から言うとダイエットと睡眠は関係しています。
では、睡眠時間が長いとダイエット効果が高いのでしょうか?
先述したように、睡眠時間が短いと太る確率が高いのは何故でしょうか?
睡眠に適切な時間は成人で7時間~8時間と言われてます。
詳しくは下記ページを参照ください。

ここで冒頭の写真に話を戻します。
2015年に公開された映画「マイ・インターン」でこんな会話がされています。
「睡眠時間が6時間を切る40歳以下の女性は、7時間眠る人より太る確率が38%も高い」
この会話は、車で移動中にアン・ハサウェイ演じるジュールズが母親(睡眠学者)と携帯で電話している状況です。
写真は、ジュールズ(後部座席の女性)とロバート・デ・ニーロ演じるシニアインターンとして加わった老紳士ベン(運転手)。







結果的には睡眠時間を7時間~8時間取りましょうという事なのですが、もとをただせば正しい生活習慣にしましょう!という事にたどり着きます。
良い睡眠は正しい生活習慣があってこそ成り立ちます。
週末の寝だめは睡眠不足を補ってくれないし(睡眠負債)、睡眠不足も睡眠を促すことにはつながりません。
睡眠のコントローラーは体内時計です。
朝陽を浴びると、狂い始めた(既に狂っている)体内時計を〝人間ver.〟にリセットすることになります。
暗くなると(体内時計のリセットから15時間ほどで)眠くなり、太陽の光で覚醒し空腹を感じます。
詳しくは下記の記事で説明しています。

生活習慣の乱れは、ダイエットの天敵です。
睡眠は体の機能を活性化して内臓の働きや代謝を高めてくれます。
睡眠の質を高めるためには、太陽の光を浴びることが最も大切。
太陽の光を浴びることで、体内時計が調整されて睡眠を司る自律神経を整えることができます。
例えば、夜のお仕事や夜勤では、簡単に自分の生活習慣が変わります。
生活習慣が乱れると、自然と太りやすい体質になってしまいます。

ねぇねぇ、校長。
生活習慣が乱れると、何で太りやすい体質になるの?

ちょっと小難しい話になるぞ。
ココからは「睡眠時間が6時間を切る40歳以下の女性は、7時間眠る人より太る確率が38%も高い」に関しての理由となる部分じゃ。
まずは、食欲を司るホルモンのレプチン(食欲抑制ホルモン)とグレリン(食欲増進ホルモン)に関してです。
レプチン | 食欲を抑制するホルモンです。 たくさん寝ると、食欲を抑制します。 |
グレリン | 食欲を増進するホルモンです。 たくさん寝ると、一時的に食欲がなくなります。 |
睡眠時間が長いと、レプチン(食欲抑制ホルモン)が増加して、グレリン(食欲増進ホルモン)が低下します。





下記が参考文献となります。
Taheri S, et al. Short Sleep Duration Is Associated with Reduced Leptin, Elevated Ghrelin, and Increased Body Mass Index. Plos Med, 1(3), 2004
短い睡眠時間は、レプチンの低下、グレリンの上昇、BMIの上昇に関連しています。
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.0010062
寝ないと太ると記載しましたが、正しくは睡眠不足だと食欲を抑制するホルモンが低下して食欲を増進するホルモンが増加する事から、
沢山食べる=カロリー摂取増=BMI(肥満指数)上昇=太る
の方程式が成り立ちます。

飲んだ後や夜中に〆のラーメンが食べたくなる時あるラッシー。この時も寝ないと食欲が増すメカニズムが関係しているんだよ。
しかも、夜遅い食事は代謝が落ちるため、肥満になっちゃうよね( ;∀;)

なんだか平松愛理さんの”部屋とYシャツと私”みたいだね。

…。
もう少しホルモンの話が続くんじゃが、大丈夫かの?
ただ、本当に睡眠って大事なんじゃぞ!
成長ホルモン | 脂肪を分解したり、代謝を促進します。 肌のアンチエイジングにも効果的。 |
コルチゾール | 増えすぎると、脂肪が燃えにくい体質になります。 いわゆる“ストレス太り”の原因です。 |
成長ホルモンは、ノンレム睡眠時(深い睡眠時)に多く分泌されています。
深い睡眠時間が減ると、代謝が低下して太りやすくなることはもちろん、糖尿病、動脈硬化の進行や心機能の低下なども考えられます。
また、集中力の低下、イライラしたり落ち込んだりと精神面が不安定となったり、心身のメンテナンスには欠かせないホルモンなのです。
深い睡眠が成長ホルモンの分泌に関係しているとなれば、重要な要素ですよね。
コルチゾールの量は、目覚めたときが一番多く徐々に減っていき、寝る前が一番少ない事がわかっています。これは睡眠中にコルチゾールが分泌されている事を示しています。
成長ホルモンの分泌と睡眠には深い関係があり、眠りについてから3時間後(この時間が深い睡眠時)に最も分泌が増えると言われています。
成長ホルモンの分泌量が増えると、代謝が良くなり脂肪を燃焼させます。
成長ホルモンの分泌をしっかりと行えば、痩せ体質に変えることができるのです。これは、深い睡眠(質の高い睡眠)が非常に重要だという事になります。

ちなみにコルチゾールが多く分泌されると食欲が高まります。これは朝食事として栄養補給をするには必要なことです。
朝食で摂った糖質は効果的にエネルギーに変換することができるので、朝食を多めに食べても太りにくいんだよ!
睡眠不足は肥満の原因だと言われる理由が少しは理解していただけたでしょうか。
寝ることが大事でもあるのですが、睡眠不足(睡眠負債とも言い換えられる)がもたらすマイナスのダメージが計り知れないものだと思ってください。
朝7時の10分散歩が、あなたに質の高い睡眠をもたらしてくれるはずです。
明日から無料ですぐに実践できます。ぜひ、朝7時の10分散歩をお試しください。
- たくさん寝ると、レプチンが増加して食欲を抑制します。
- 全然寝ないと、グレリンが増加して食欲が増加します。
- 深い睡眠が成長ホルモンの分泌を促し痩せ体質に!
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